保健師認知度向上プロジェクト

仕事の中で気付くこと

仕事をしていて気付かされることって、本当にたくさんあります。

 

現在私は健康保険組合で働いていますが、

その”健康保険組合(以下、健保)”での私の主な仕事は、

健保加入者のみなさんが、健康に過ごしていけるために健診を受けてもらったり、その結果もとに必要な情報を伝えたり、健康イベントの企画運営をしたりして、長い人生を幸せに過ごせるためのお手伝いすることです。

 

また、健保によって加入者の年齢層なども異なるので、展開すべき事業も違っていたりします。

 

もちろん一つの健保の中でも、対象の方や目的をどう設定するか、などによって事業の種類やアプローチの仕方も工夫していかなければなりません。

 

まして、健診の数値が出ていても自覚症状がない方などは、まだまだ大丈夫だろう、と思っている方も多く、

保健師の大きな目標でもある、”予防”に関する事業に興味を持ってもらうのは、なかなか難しいことです。

 

でも当然ですよね、、、体の中は見えないし、数値で言われても、普段の生活になんら支障がなければ、実感も湧きにくいし、、、笑

 

だからこそ、加入者の方には、今、体の中で何が起こっているのか、イメージしやすいように、簡潔に、整理して伝えることが大切です。

でも、もっと大切なのは『対象者の目線に立つ』ということです。

 

今日は、この『対象者の目線に立つ』ということの大切さに気付かされた業務のお話をしたいと思います。

 

現在担当している業務の一つに、

健診で検査値が基準を超えてやや危険と判定された方を対象に、

少しでも早い段階で疾病予防に興味を持ってもらい、定期的な医療機関の受診を促すための文書を作成する、というものがあります。

 

私は、文章中の文言を減らし、よくある正◯角形式のチャート図を取り入れることで、

対象者の方が自分の健康状態を一目で理解できる文書を作成することにしました。

 

色々と試行錯誤を繰り返し、先輩方の意見も取り入れつつ、自分なりに、対象者の目線に立って作っているつもりでした。

でも、作成したものを先輩に監修していただいた時、ハッとしました。

 

作成したチャート図に含まれている項目のうち、こちらで重要な項目なのだと認識してもらうためにも載せた方がいいと思い、あまり深く考えずに載せていたものがありました。

 

するとその項目について、先輩から、

「この文書は、対象の方がこの項目の数値が悪いと分かった時に、対象の方が抱くであろう不安を充分に解消できる内容になっているか?」

と聞かれたのです。

 

確かに、他の項目では、関連するパンフレットを同封するなどの対応をとっていましたが、

その項目については、現時点でそういったものの用意はなく、結果的に、ただただその項目に対する不安をあおるだけの文書になっていました。

 

当然、チャート図作成の段階で、気付くチャンスはたくさんあったと思いますが、

とにかくパソコンに疎い私にとって、いつの間にか、チャート図を完成させる、という事が目的になってしまっていたように思いました。

 

対象者の目線に立つ、ということを何よりも大切にしたいと思っていたはずなのに、

無意識のうちにふと、目的がすり替わってしまうことがある、その危うさを実感しました。

 

保健師歴の長い先輩方の言葉は、いつも、私に当たり前かも知れないけれど、保健師としての前に人として忘れてはならない一番大切なことを、教えてくれます。

 

保健師という仕事を通じて、これからももっと色んなことを学び、成長していきたい、日々そう感じています。

 

明日からまた、一歩、一歩、成長できるように頑張ろう!と思います(^^)